まえがき
「育成就労制度」という言葉を聞いたことがありますか?
これは、今の技能実習制度を見直して、新しくつくられている外国人向けの制度です。
でも、ニュースを見ても内容が分かりづらく、
「何が変わるの?」「外国人はどうなるの?」
と思う人も多いはずです。
この記事では、2025年11月時点で政府から出ている情報をもとに、
できるだけやさしい言葉で制度のポイントをまとめました。
まだ決まっていない部分も多いので、その点も正直に書いています。
※最新の情報は出入国在留管理庁のホームぺージをご覧ください。
育成就労制度とは?(まず全体像をやさしく)
●どんな制度なの?
育成就労制度は、外国人が日本で“働きながら成長できる制度”を作るために準備されています。
今までの技能実習制度には、
- 転職がほぼできない
- 日本語教育の差が大きい
- 企業によってサポート内容がバラバラ
こうした問題があり、新制度ではこれを改善しようとしています。
●目的は「人材を育てること」
政府の資料では、制度の目的が
「産業の人材を育成し、確保すること」
と書かれています。技能実習のような“国際貢献”ではありません。
制度で決まっていること(政府資料に記載)
●特定技能へのステップが分かりやすくなる方向
政府は「育成段階から特定技能へスムーズに移れるようにする」と説明しています。
どんな基準になるかは、これから省令で決まります。
●日本語能力が重要なポイントになる
政府資料では、育成目標の中に「日本語能力」が明確に書かれています。
ただし、
- どのレベルを求めるのか(N5やN4など)
- どうやって評価するのか
これはまだ決まっていません。
制度でまだ決まっていない部分(これから国が発表)
政府の資料でも「検討中」「今後決定」と書かれている部分です。
●転職(転籍)の条件
「何年働けば転職できるのか」
「どの条件なら転職できるのか」
どちらも未確定です。
●日本語教育の内容と時間
企業がどこまで教育をサポートするのか、どれくらいの時間が必要なのかは今後決まります。
●受け入れできる仕事の分野
技能実習に近い分野が中心になる方向ですが、まだ最終リストは発表されていません。
●入国前の教育(送り出し国での日本語教育)
こちらも基準づくりが進んでいますが、細かい内容は検討中です。
日本語がなぜ大切なの?(ここが制度の中心)
育成就労制度でとても重要なのが 日本語教育 です。
理由はシンプルで、日本語ができないと仕事も生活も困るからです。
●仕事で困る日本語の例
- 作業手順が分からない
- 上司への報告ができない
- 安全に関する言葉を理解できない
これは仕事のトラブルにつながります。
●生活で困る日本語の例
- 病院で症状を伝えられない
- ゴミの出し方が分からない
- 市役所で手続きができない
これらは安心して生活するために必要な日本語です。
政府資料でも、
「生活と仕事の安全のため、日本語能力を確保することが大切」
と明記されています。
現場で本当に必要とされる“生活日本語”と“職場日本語”
私が外国人研修センターで7年間働いて気づいたのは、
外国人が困るのはテストの日本語ではなく、生活と仕事の日本語
ということでした。
たとえば…
- 「頭が痛いので休みたい」
- 「これはどう使いますか?」
- 「今日は早出ですか?」
- 「このマークは危険ですか?」
こうした言葉を理解できると、安全に働き生活できます。
育成就労制度では、こうした「実際に使う日本語」をどう教えるかがとても大切になります。
これからのポイント:制度はまだ“途中段階”です
政府の資料では、
- 「詳細は省令で定める」
- 「検討を進める」
という表現が多くあります。
つまり、制度の細かい部分はこれから決まるということです。
●気をつけたいポイント
- ネットに出ている断定的な情報は、まだ確定していない可能性がある
- 制度は今後もアップデートされる
- 最終決定は省令・告示の公表を待つ必要がある
最新情報を確認しながら進めることが大切です。
まとめ:育成就労制度のカギは“日本語教育”
育成就労制度は、「外国人を働かせる制度」から
**「外国人を育てる制度」**へと大きく変わるものです。
そして制度の中心にあるのが、日本語教育です。
日本語が大切な理由
- 仕事を理解するため
- トラブルを防ぐため
- 安全を守るため
- 毎日の生活を安心して送るため
- 将来のキャリアを広げるため
今後、企業・地域、日本語教育機関が協力して、
外国人を“育てる環境”をつくることが求められます。
制度の細かい部分はまだ検討中ですが、
「日本語教育の重要性が高まる」という方向性は確実です。
外国人が「日本に来てよかった」と思える環境づくりに、
これからも多くの人が関わっていくことを期待しています。



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