【第2回】「技能実習」とのちがいは?

育成就労で何が変わるのか|やさしく比較して理解しよう

こんにちは!このシリーズでは、新しい制度「育成就労」について、一緒に学んでいきます。
前回は「育成就労制度ってなに?」という全体像を見てみました。今回は、多くの人が気になっている「技能実習制度とのちがい」について、できるだけわかりやすく説明していきます。


1. 技能実習制度とは?あらためて簡単におさらい

1-1|「国際貢献」が目的の制度

技能実習制度は、日本の企業で外国人が働きながら技術を学び、それを母国に持ち帰る「国際貢献」が目的とされています。1993年に始まり、約30年にわたって運用されてきました。

1-2|働く人の数が増えた背景

近年では「人手不足」を理由に外国人を受け入れる企業も増え、「実習生=労働力」とみなされることが多くなってきました。そのため、本来の「技術移転」という目的と、実際の運用との間にズレが生まれてきたのです。


2. なぜ新しい制度「育成就労」に変わるの?

2-1|課題:転職(転籍)がほぼできなかった

技能実習制度では、働く場所(企業)を変える「転籍」がとても難しく、実習生が不正や労働トラブルにあっても逃げられないという問題がありました。

2-2|制度の目的と実態のズレ

実際には「労働力として働くこと」が主な実態だったのに、制度上は「実習」とされ、労働者としての保護が十分でなかったという指摘もあります。


3. 育成就労制度で何が変わるの?

※以下の内容は、2024年時点で政府が検討している案をもとにしており、今後変更される可能性があります。

3-1|はじめから「労働者」として受け入れる制度に

育成就労では、「労働力の確保」と「人材の育成」が目的になります。つまり、最初から「働く人」として受け入れ、労働者としての権利もしっかり守られるようになる見込みです。

3-2|転職(転籍)が一部可能に

育成就労では、条件付きで転籍(別の会社にうつること)が認められる方向です。たとえば、やむを得ない事情がある場合に、一定の条件を満たせば他の会社に移ることができるようになるかもしれません。

3-3|特定技能へのステップにもなる

育成就労で数年間働いたあと、「特定技能」に移行しやすくする仕組みも検討されています。これにより、長く日本で働きたい人にとって、新たな道が開かれる可能性があります。


4. まとめ|育成就労は「より現実に近い制度」へ

技能実習制度がすべて悪かったわけではありません。制度としての役割を果たしてきた面もたくさんあります。ただし、時代の変化とともに、より現実に合った制度へと見直しが必要になったのです。


次回予告|第3回:特定技能との関係は?

育成就労制度のあと、どんなキャリアの道があるのか?「特定技能」との関係を次回わかりやすくご紹介します!

いとさん

日本語教育・外国人支援/行政書士(開業準備中) 大学卒業後、ワタミに入社し店舗運営・人材育成を経験。 その後、外国人技能実習生の研修センターに転職し、センター長として7年間、外国人材の受け入れ・教育・生活支援に携わる。 インドネシアに約1年間在住し、送り出し機関の校長として現地教育にも従事。 日本語教育と現場支援の両面から、外国人と日本社会をつなぐ活動を続けてきた。 現在は、日本語教育・在留資格制度・外国人支援に関する情報をSNSやブログで発信。 TikTokフォロワー約15万人、Instagramフォロワー約1.5万人。 行政書士資格試験に挑戦し、現在は結果待ち。 今後は研修センター長としての業務に復帰しながら、行政書士としての開業準備を進めている。 また、日本語教師(国家資格)取得を予定しており、 インドネシア語検定にも継続的に挑戦中。 インドネシア語でのコミュニケーションが可能。

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