日本語初心者が日本語能力試験N5レベルに合格するために

近年、日本で働く外国人労働者が増えており、職場での円滑なコミュニケーションや業務理解のために、日本語能力の向上が求められています。
その第一歩として、多くの外国人が日本語能力試験(JLPT)のN5レベルの合格を目指しています

では、初心者がどのようにN5に合格できるのか?
そして、同じ職場の日本人がどのようにサポートできるのかについて、具体的にご紹介します。


①JLPT N5とは?

日本語能力試験(JLPT)は、外国人の日本語能力を評価する国際的な試験です。
N5はその中で最も基本的なレベル(一番易しい)で、以下のような能力が求められます。

  • 基本的なひらがな・カタカナ・漢字(約100個)を読める
  • 日常的なあいさつや簡単な会話が理解できる
  • 短い文章や掲示を読んで意味がわかる

試験は大きく3つのパートで構成されています。

  1. 文字・語彙(約20分)
  2. 文法・読解(約40分)
  3. 聴解(約30分)

合計90分で行われ、合格するにはそれぞれの分野でバランスよく得点する必要があります。


②外国人従業員がN5合格を目指すステップ

1. ひらがな・カタカナをマスターする

最初の壁は文字です。ひらがなとカタカナを覚えることは、日本語学習の基本中の基本です。
毎日少しずつ練習し、書いて読めるようにしましょう。

2. 基本単語と表現を覚える

N5レベルでは約800語が出題範囲です。たとえば、家族、日常生活、数字、時間、曜日などが頻出です。単語カードやアプリ(たとえば「みん日N5単語」など)を使ってコツコツ覚えていくのがおすすめです。

3. 短い文を読む・作る

「私は学生です」「これはペンです」のような短くてシンプルな文を読んだり書いたりする練習が大切です。文法書(例:「みんなの日本語初級I」)を使って基本の文型を学びましょう。

4. リスニング力を鍛える

N5の聴解では、ゆっくりした日本語が使われますが、初心者にとっては難しく感じることもあります。YouTubeやアプリなどでN5レベルの日本語音声を繰り返し聞くことが効果的です。


③職場の日本人ができるサポート

外国人従業員がN5合格を目指す上で、日本人の協力は大きな助けになります。
以下のようなサポートが有効です。

1. やさしい日本語で話す

普段の会話で難しい単語や速すぎる日本語は避けましょう。「これ、コピーしてくれる?」よりも「これをコピーしてください」のように、丁寧でわかりやすい表現が効果的です。

2. 一緒に学習する時間をつくる

週に一度でも、10分でも、一緒にN5の問題を解いてあげると、モチベーションになります。
職場で簡単な勉強会を開くのもよいでしょう。

3. 「みんなの日本語」などの教材をすすめる

多くの外国人向け教材が英語や他の言語での翻訳もあり、初心者でも使いやすいです。
おすすめ教材を紹介してあげましょう。

4. テスト前の模擬試験を手伝う

N5の模擬試験を一緒に解いたり、問題文を読んであげたりするだけでも、大きな支援になります。


おわりに

N5は「日本語がまったく話せない」状態から抜け出すための第一歩です。
ここをクリアすることで、本人の自信もつき、仕事でも積極的になれます。

学習する本人の努力はもちろん重要ですが、職場の理解と協力も欠かせません。
同じ会社の仲間として、言葉の壁を越えて一緒に成長する関係を築いていきましょう。

日本語は決して簡単ではありません。
しかし、少しの工夫とサポートで、誰でも「できた!」という成功体験を得ることができます。

あなたの会社でも、ぜひ外国人従業員の日本語学習を応援してみてください。

いとさん

日本語教育・外国人支援/行政書士(開業準備中) 大学卒業後、ワタミに入社し店舗運営・人材育成を経験。 その後、外国人技能実習生の研修センターに転職し、センター長として7年間、外国人材の受け入れ・教育・生活支援に携わる。 インドネシアに約1年間在住し、送り出し機関の校長として現地教育にも従事。 日本語教育と現場支援の両面から、外国人と日本社会をつなぐ活動を続けてきた。 現在は、日本語教育・在留資格制度・外国人支援に関する情報をSNSやブログで発信。 TikTokフォロワー約15万人、Instagramフォロワー約1.5万人。 行政書士資格試験に挑戦し、現在は結果待ち。 今後は研修センター長としての業務に復帰しながら、行政書士としての開業準備を進めている。 また、日本語教師(国家資格)取得を予定しており、 インドネシア語検定にも継続的に挑戦中。 インドネシア語でのコミュニケーションが可能。

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