日本で生活を続ける外国人にとって、在留資格(ビザ)の「更新」はとても重要な手続きです。しかし、更新をうっかり忘れたり、必要書類が揃っていなかったりして、不許可になるケースもあります。
この記事では、「ビザ更新の基本的な流れ」「失敗しないための事前準備」「よくあるミス」などをチェックリスト形式で解説します。これを読めば、安心してビザ更新に臨むことができます。
1. ビザ更新の基礎知識
1-1|ビザ更新とは?どんなときに必要?
「ビザ更新」とは、現在持っている在留資格の有効期限が近づいたときに、そのままの資格で日本に在留し続けるための手続きです。
たとえば、こんなケース:
- 技能実習ビザ → 実習継続のために更新
- 配偶者ビザ → 結婚生活を継続し、日本に住み続けたい
- 特定技能 → 同じ職場で働き続ける予定
※在留資格の「変更」は別の手続きです。
1-2|更新のタイミングと注意点
在留期間の「満了日の3ヶ月前」から更新申請が可能です。遅くとも「満了日の当日まで」に申請が必要ですが、できるだけ余裕を持って1ヶ月前には申請しましょう。
注意点:
- 満了日を過ぎると不法滞在となる可能性あり
- 更新審査中も、期限切れから最大2ヶ月の特例期間で滞在可能
- ただし、就職・出国などに影響するため早めの申請が望ましい
2. 更新の流れと必要書類
2-1|ビザ更新の流れ(日本国内)
一般的な更新手続きのステップは次の通りです:
- 必要書類を準備
- 出入国在留管理局(入管)に申請
- 審査(通常2週間〜1ヶ月)
- 結果通知と新しい在留カードの受け取り
2-2|ケース別:必要書類チェックリスト
A. 共通書類(全資格共通)
- 在留期間更新許可申請書
- 写真(縦4cm×横3cm、背景無地)
- パスポート
- 在留カード
- 手数料(収入印紙4,000円分)
B. 在留資格別の追加書類
配偶者ビザの場合:
- 配偶者の住民票(世帯全員)
- 所得証明書・課税証明書
- 結婚継続を示す資料(同居証明・写真など)
就労ビザ・特定技能等:
- 雇用契約書
- 勤務先の会社概要資料
- 源泉徴収票または給与明細
3. 失敗を防ぐために
3-1|よくあるミス・失敗例
- 書類の記載ミス、漏れ、不備
- 期限ぎりぎりの申請
- 偽りの申告(虚偽の雇用内容や結婚実態)
→ 虚偽申請は重大な不許可要因になります。
3-2|審査で重視されるポイント
- 継続的な収入・安定した就労状況
- 日本での生活状況(住居・家族構成など)
- 素行(税金・保険・交通違反など)
4. 専門家に依頼するメリット
4-1|こんな人は専門家への相談を
- 書類準備が難しい・不安
- 過去に不許可になったことがある
- 雇用形態や生活状況が特殊
行政書士などの専門家は、書類作成から入管への説明内容までサポート可能です。
5. まとめ|ビザ更新で失敗しない3か条
- 早めに準備をはじめること(2〜3ヶ月前が理想)
- 書類は正確に、丁寧にそろえること
- 不安があれば専門家に相談すること
次回(第7回)は、「在留資格変更のポイントと注意点」について解説します。
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