JLPT N5 試験対策
JLPT N5の試験対策
合格点・出題形式・大問別の勉強法をわかりやすく解説
この記事でわかること
JLPT N5は、日本語能力試験の中でいちばんやさしいレベルです。しかし、「いちばんやさしい試験」だからといって、何となく勉強して合格できる試験ではありません。
N5に合格するためには、まず試験の形を知ることが大切です。何点で合格できるのか、試験時間はどれくらいか、どんな問題が出るのかを知ることで、勉強の方向がはっきりします。
この記事では、JLPT公式サイトや公式問題集の情報をもとに、N5の概要と、文字・語彙、文法・読解、聴解の具体的な対策をまとめます。
参考:この記事は、JLPT公式サイトの試験時間・得点基準・出題形式、公式問題集の情報、日本語オンラインスクール等のN5対策記事を参考にして作成しています。
公式情報:
日本語能力試験 JLPT公式サイト
1. JLPT N5とはどんな試験か
JLPT N5は、日本語を母語としない人のための日本語能力試験の中で、最も基本的なレベルです。日本語を勉強し始めた人が、最初の目標として受けることが多い試験です。
N5では、ひらがな、カタカナ、基本的な漢字、日常生活で使うことば、かんたんな文法、短い文章を読む力、ゆっくり話される日本語を聞く力が問われます。
つまり、N5は「日本語の入口」です。ただし、入口だからこそ、ここで文字・語彙・文法・聴解の土台をしっかり作ることが大切です。
N5で大切な考え方
N5は、単語だけを覚えれば合格できる試験ではありません。文字が読めること、文法がわかること、短い文を読めること、音声を聞いて内容を理解できることが必要です。
2. N5の合格点・満点・試験時間
JLPT N5は、180点満点の試験です。合格するためには、総合得点で80点以上を取る必要があります。
ただし、総合得点が80点以上でも、各区分の基準点に届いていない場合は不合格になります。N5では、「言語知識・読解」と「聴解」の両方で最低点を超える必要があります。
| 項目 |
内容 |
ポイント |
| 満点 |
180点 |
N5全体の満点です。 |
| 合格点 |
80点以上 |
総合得点で80点以上が必要です。 |
| 言語知識・読解 |
38点以上 / 120点 |
文字・語彙・文法・読解を合わせた区分です。 |
| 聴解 |
19点以上 / 60点 |
聴解だけでも最低点があります。 |
| 試験時間 |
20分+40分+30分 |
文字・語彙20分、文法・読解40分、聴解30分です。 |
注意点
N5では、聴解の点数もとても大切です。文字や文法ができても、聴解が基準点に届かなければ合格できません。そのため、早い段階から聞く練習を始める必要があります。
3. N5ではどんな問題が出るか
N5は、大きく分けると「言語知識(文字・語彙)」「言語知識(文法)・読解」「聴解」の3つに分かれています。
公式問題集は、本番に近い問題数で作られていますが、実際の試験では実施回によって細かな問題数が変わる可能性があります。そのため、問題数を細かく暗記するよりも、どんな形式の問題が出るのかを理解することが大切です。
| 科目 |
主な出題形式 |
対策の方向性 |
| 文字・語彙 |
漢字の読み、正しい表記、文に合う語彙、言い換え |
漢字・語彙を文の中で覚える |
| 文法・読解 |
文法形式、並べ替え、文章文法、短文読解、情報検索 |
助詞・動詞の形・短文読解を練習する |
| 聴解 |
課題理解、ポイント理解、発話表現、即時応答 |
音で聞いて、場面・時間・行動を聞き取る |
問題数について
公式問題集は、本番にかなり近い問題数で作られています。ただし、試験回によって問題数や細かな構成が変わる可能性があるため、この記事では「必ず何問」と断定せず、公式に示されている出題形式を中心に対策を説明します。
4. 文字・語彙の対策
文字・語彙は、N5の最初の試験科目です。時間は20分です。ここでは、漢字の読み方、ひらがなに合う漢字やカタカナ、文に合う言葉、同じ意味の表現などが問われます。
文字・語彙で点を取るためには、単語をただ暗記するだけでは足りません。漢字の読み、意味、使う場面をセットで覚えることが大切です。
対策1漢字の読みを文の中で覚える
N5では、基本的な漢字の読み方が問われます。たとえば、日、月、火、水、木、金、土、上、下、中、人、学校、先生、時間など、生活や学校に関係する漢字が重要です。
漢字を一文字だけで覚えるよりも、「学校へ行きます」「先生に聞きます」「水を飲みます」のように、短い文の中で覚えると定着しやすくなります。
例:
学校 → がっこう → 学校へ行きます。
先生 → せんせい → 先生に聞きます。
水 → みず → 水を飲みます。
対策2ひらがなから正しい表記を選ぶ練習をする
N5では、ひらがなで書かれた言葉に合う漢字やカタカナを選ぶ問題があります。ここでは、似ている漢字や似ている言葉に注意が必要です。
特に、日・目、木・本、校・社、買・貝のように、形が似ている漢字は間違えやすいです。見た目の違いを意識しながら練習しましょう。
対策3語彙はジャンルごとに覚える
N5の語彙は、日常生活に関係する基本語彙が中心です。家族、時間、曜日、食べ物、買い物、学校、交通、天気、体調など、テーマごとに覚えると整理しやすくなります。
覚え方の例:
時間:朝、昼、夜、今日、明日、毎日、何時
場所:学校、駅、家、店、会社、病院
生活:食べます、飲みます、買います、行きます、帰ります
対策4言い換え問題は「似ている意味」で覚える
文字・語彙では、同じ意味に近い表現を選ぶ問題もあります。単語の意味を1つだけ覚えるのではなく、反対語や似ている言葉も一緒に覚えましょう。
例:
大きい ↔ 小さい
早い ↔ 遅い
多い ↔ 少ない
たくさん ≒ 多い
5. 文法・読解の対策
文法・読解は40分です。この科目では、文法の形を選ぶ問題、言葉を並べ替えて文を作る問題、文章の中で正しい表現を選ぶ問題、短い文章を読んで内容を理解する問題が出ます。
N5の文法で特に大切なのは、助詞と動詞の形です。「を」「に」「へ」「で」「と」「から」「まで」がわからないと、短い文でも意味を間違えやすくなります。
対策1助詞は例文で覚える
助詞は、英語の意味だけで覚えると間違えやすいです。必ず短い例文で覚えましょう。
学校へ行きます。
学校で勉強します。
友だちと行きます。
先生に聞きます。
朝から夜まで働きます。
対策2並べ替え問題は「動詞を最後」に置く
文法の並べ替え問題では、日本語の語順を理解する必要があります。N5では、まず動詞を最後に置くことを意識しましょう。
次に、「を」「に」「で」「と」などの助詞を見て、どの言葉とどの言葉がつながっているかを考えます。
考え方:
① 動詞を探す
② 動詞を最後に置く
③ 助詞を見て、言葉の関係を考える
④ 自然な文になるか読む
対策3文章文法は前後の文を見る
文章の中に空欄がある問題では、その文だけを見ても答えがわからないことがあります。前の文と後ろの文を読んで、話の流れに合う表現を選びましょう。
注意したい言葉:
そして、それから、でも、だから、まず、つぎに
対策4読解は質問を先に読む
N5の読解は、難しい文章を読む試験ではありません。短い文章から、時間、場所、人、行動、理由などを正しく探す試験です。
先に質問を読むと、本文のどこを見ればよいかがわかりやすくなります。「いつ」「どこ」「だれ」「何を」「なぜ」を意識して読みましょう。
読解で見るポイント:
いつ?
どこ?
だれ?
何をしますか?
なぜですか?
6. 聴解の対策
N5には聴解問題があります。時間は30分です。聴解では、短い会話や説明を聞いて、内容に合う答えを選びます。
聴解は、試験直前だけ練習してもなかなか伸びません。文字で見ればわかる日本語でも、音で聞くとわからないことがあります。そのため、早い時期から少しずつ聞く練習をすることが大切です。
聴解 対策1課題理解:何をするかを聞く
課題理解では、「この人は次に何をしますか」「どれを選びますか」のように、会話の後に必要な行動を聞く問題があります。
聞く前に、選択肢や絵を見て、場所・物・人・行動を予想しておくと、答えを選びやすくなります。
聴解 対策2ポイント理解:時間・場所・数字を聞く
ポイント理解では、会話の中の大切な情報を聞き取る必要があります。特に、時間、曜日、人数、場所、値段などはよく問われます。
特に練習したい音:
いちじ・しちじ
よじ・よっか・ようか
ひとり・ふたり
いくら・いつ・どこ
聴解 対策3発話表現:場面に合う一言を選ぶ
発話表現では、絵や場面を見て、その場面で何と言うかを選びます。文法だけでなく、日本語の自然なやりとりを知っていることが大切です。
覚えたい表現:
すみません。
おねがいします。
ありがとうございます。
もう一度おねがいします。
いいですか。
聴解 対策4即時応答:短い返事をすぐ選ぶ
即時応答では、短い文を聞いて、それに合う返事を選びます。絵がないため、聞いた瞬間に場面を理解する力が必要です。
セットで覚える例:
いっしょに行きませんか。 → はい、行きましょう。
もう一度お願いします。 → はい、わかりました。
これはいくらですか。 → 500円です。
7. N5合格に向けた勉強順
N5の勉強では、最初から問題集だけを解くよりも、基礎を作ってから問題演習に入る方が効果的です。
特に初心者の場合、ひらがな・カタカナ、基本語彙、基本漢字、文法の土台がない状態で問題を解いても、なぜ間違えたのかがわかりにくくなります。
| 順番 |
勉強内容 |
目的 |
| 1 |
ひらがな・カタカナ |
問題文と選択肢を読めるようにする |
| 2 |
N5基本語彙 |
短い文の意味を理解できるようにする |
| 3 |
N5基本漢字 |
漢字の読み・表記問題に対応する |
| 4 |
N5文法 |
助詞・動詞の形・文型を理解する |
| 5 |
短文読解 |
時間・場所・人・行動を読み取る |
| 6 |
聴解練習 |
音で聞いて答える力を作る |
| 7 |
大問別練習 |
苦手な問題形式を減らす |
| 8 |
本番形式の練習 |
時間内に解く力をつける |
おすすめの勉強方法
1日30分でもよいので、毎日続けることが大切です。たとえば、語彙10分、文法10分、読解5分、聴解5分のように分けると、バランスよく勉強できます。
不合格になりやすい勉強
単語だけを覚える。
聴解を後回しにする。
文法を例文で覚えない。
間違えた問題を復習しない。
時間を測らずに問題を解く。
合格に近づく勉強
文字・語彙・文法・読解・聴解をバランスよく勉強する。
語彙を短い文で覚える。
助詞を例文で練習する。
聴解を早めに始める。
間違えた理由を確認する。
8. まとめ
JLPT N5は、日本語学習の最初の目標として受ける人が多い試験です。基本レベルの試験ですが、合格するためには、試験の形を知り、出題形式に合わせて勉強することが大切です。
N5は180点満点で、合格には総合点80点以上が必要です。さらに、言語知識・読解と聴解の両方で基準点を超える必要があります。
そのため、文字・語彙だけ、文法だけ、読解だけを勉強するのではなく、聴解も含めてバランスよく勉強しましょう。
N5合格の近道は、基礎を作ること、問題形式に慣れること、間違えた問題を復習することです。正しい順番で勉強すれば、N5合格は十分に目指せます。
次はN5教材で練習しましょう
N5の漢字・語彙・文法を、やさしい日本語で確認できます。
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